子供の頃の地域の一番大きなお祭りは、人それぞれの思い出があると思います。
私にとっては毎年10月19日に開催されるおいべっさん(西宮神社)の例大祭が、地域の最も大きなお祭りでした。
子供の頃から単に「おいべっさんのお祭り」と呼んでいます。
社会人になってから磐田市に転居し12年ほど暮らしていましたが、磐田市で驚いたことの一つが地元のお祭りの熱狂でした。
山車の見事さもありますが、お祭り前の準備期間から地域の人たちが関り、お祭りも1日だけではなく数日続き、大人たちはそれぞれ役があり、子供たちは練りや踊り、演奏を楽しみます。
また、遅い時間まで大人たちは飲み明かしています。
なんとなくですが、仕事も「お祭り」という免罪符で、比較的この時期はゆるやかに動いている、そんな印象でした。
我が家は賃貸でしたので当初はあまり関わりがありませんでしたが、娘が子供会に入るころから少しずつ参加し、その片鱗を体験させていただきました。
地域のつながりの強さは、心地の良い人と、そうでない人がいるので、うまくバランスをとって排他的にならないように気を付けなければならないなあと思ったりしました。
話が脱線しました。
おいべっさん(西宮神社)とは
旧東海道の横田町(昔は院内町と呼ばれる)にある主に商売繁盛のご利益のある神社です。
全国にある恵比寿様のある西宮神社でも同時期にお祭りが開催されます。
静岡市のおいべっさんは西宮神社の創建年月は不詳、安政三年(1856年)再建といわれ、戦災での焼失を経て、戦後再建されました。
大正時代以前は、銀行のようなお金の貸し出しもしていたそうです。
年々、出店は縮小傾向にありますが、私が子供の頃は横田通りを埋め尽くす屋台が立ち並び、神社前の縁起物屋は大きな熊手や達磨などが並び非常に活気がありました。
学校帰りにお祭りの準備をしている通りを、そわそわしながら帰宅したものです。
静岡市の西宮神社歴史については以下のブログ記事に詳細があります。
2020年の例大祭
なんとなしに2020年は新型コロナウィルスの影響で、お祭りは行われないと聞いていましたが、お参りだけでもと19:00ごろに出かけてきました。
自営業の身、商売の神様は大事です。
例年は通りを封鎖して歩行者天国にしていますが、今年は規制なし。
通りに面した鳥居に提灯が灯っています。
参拝の皆さんが距離を空けて並ばれています。
足元には距離を空けて並ぶ目安のテープが貼られています。
手水舎の前にはアルコール消毒が鎮座されています。哀しい…。
社務所では皆さん、お札やお守りを購入されています。
少しにぎやかですね。
昨年のお祭りは通常通り開催されましたが、1年後このような状況になるとは、誰も想像できません。
おいべっさんは、とても賑やかな騒がしさが魅力のお祭りでしたので、しっとりとした空気感が似合わないようにも思います。
自身の商売、関係者の皆様のご多幸と、家族の健康、娘の受験通過、コロナウィルスの収束を願って(欲張りすぎ…)帰路につきました。
来年はどのような例大祭になっているのかは分かりませんが、もう少し希望持って歩める年になっていることを願って。
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